後漢末期から三国時代にかけて、中国大陸を舞台に繰り広げられた壮大な歴史物語。 曹操、劉備、孫権を中心とした英雄たちの生き様を、史実と演義の両面から探求します。
「治世の能臣、乱世の奸雄」と評された曹操。詩人としての才能も併せ持ち、文武両道の英傑として後世に名を残しました。官渡の戦いで袁紹を破り、華北統一の基礎を築きました。
漢室の末裔として仁義を重んじ、関羽・張飛と桃園の誓いを結んだ劉備。諸葛亮を軍師に迎え、益州を拠点に蜀漢を建国。民衆に慕われる理想の君主像を体現しました。
父・孫堅、兄・孫策の遺志を継ぎ、江東の地を守り抜いた孫権。赤壁の戦いでは劉備と同盟を結び、曹操の南下を阻止。長江流域に独立勢力を確立しました。
曹操率いる80万の大軍に対し、孫権・劉備連合軍が火攻めで勝利。この戦いにより、天下三分の基礎が確立されました。周瑜と諸葛亮の智謀が光る、三国志最大の見せ場です。
曹操と袁紹による華北の覇権を賭けた決戦。兵力で劣る曹操が、烏巣の兵糧庫を急襲して勝利を収めました。この勝利により、曹操は中原統一への道を開きました。
関羽の仇討ちを掲げて呉に侵攻した劉備と、陸遜率いる呉軍との戦い。火計により蜀軍は大敗し、劉備は白帝城で没することとなりました。
劉備に献策した戦略構想。荊州と益州を領有し、孫権と同盟して曹操に対抗。天下を三分して、その後の統一を目指す長期戦略でした。
諸葛亮が西城で司馬懿の大軍を前に、あえて城門を開け放ち、琴を弾いて見せた計略。司馬懿は伏兵を恐れて撤退。心理戦の極致を示す逸話です。
中国の兵法における36の計略を体系化したもの。「走るを上計と為す」など、三国志の戦いでも多用された戦術の集大成です。
劉備・関羽・張飛が桃園で義兄弟の契りを結んだ逸話。「同年同月同日に生まれずとも、同年同月同日に死なん」と誓い合い、血縁を超えた強固な絆で結ばれました。
劉備が諸葛亮を軍師として迎えるため、三度も草廬を訪れた逸話。賢者を招聘する際の誠意と礼儀の手本として、後世に伝えられています。
諸葛亮が街亭の戦いで命令違反をした愛弟子・馬謖を、軍律を守るため涙を流しながら処刑した逸話。私情を捨てて公正を貫く指導者の苦悩を表す故事成語となりました。